2002年夏合宿レポート

 2002年8月10〜13日、八ヶ岳を望む「八ヶ岳スポーツセンター」にて開門拳社の夏合宿を行いました。東京は連日38度の激しい暑さでしたが、さすが標高1,000mのこのあたりは日中30度前後、練習で汗をかいても風が吹けばさわやかな涼しさを感じるという素敵な環境でした。

合宿所全景。きれいな建物です。 体育館はボウリング場と併設。 テニスコートの向こうには富士山も見えます。


Do it! Now 2002 「舞花」な夏

○初めての合宿は・・・
「痩せる」と噂の夏合宿に今回初参加させていただきました。
初日はきついとは聞いていましたが、最初の「開門八式」の途中で早くも足の裏がせつない感じになってまいりまして(マ、マメが・・・)、ゆっくり小架でもう完全に頭の中まで真っ白に・・・。いつも「90分1本勝負でまた来週」のカルチャー組にはこたえました。

2日目以降も朝の内功五行法から夜の座学、懇親会まで、私の予想以上に充実した内容でありました。
でも決してつらいだけでなく、みんなと一緒だとなぜか楽しい(これが合宿マジック?)というのもまた正直な感想でして、最終日まで元気に練習できました。(最後までバテずに乗り切ることができたのは、大五朗と白酒とビタミンC入りゼリーのおかげです。たぶん・・・)

○実感しました「おもいやり」
今回私は器械初挑戦ということで、まずは素振りの「舞花」から・・・。でも初めての「長モノ」に悪戦苦闘で自分を叩くは落っことすはのヒサンな状態に・・・。先輩のご指導のおかげでなんとか舞花っぽくなってきた所で六合花槍に挑戦!・・・ああ・・・花槍・・・難しかったです・・・何回教わっても覚えられない・・・先生や先輩方に丁寧に(しかも何回も)教えていただいているのがだんだん申し訳なく思えてくるくらいで、皆様の思いやりと不慣れな重い槍をちょっと悲しいくらい実感させていただきました。(つらかったのです、いやマジで・・・)

○今回のマイテーマ
四朗寛も六合花槍も、私には高すぎる目標であることは自分でもよく解っておりましたので、単打チームへ行こうか途中でもかなり気持ちが揺れました。
しかし今回のマイテーマ「川口教室で出来ない事をやる!」というのをあえて愚直に貫いて、最後までトップチームにくっついて練習させていただきました。
最終日には少しですが大槍の対練もやらせていただき、すごく嬉しかったです。(槍に振られちゃいましたけど・・・)今回の貴重な経験が無駄にならないよう、まずは舞花とラン・拿・扎の練習をがんばろうと思います。

○さいごにまとめ 〜身をもって知る〜
今回の合宿を通して、八極拳の楽しさ、難しさだけでなく、諸先輩方の強さと優しさ、日本語の難しさ(持ち点ー1)、お酒の怖さ(がんばろう横浜!)などなど、たくさんの事を学ぶことができました。服部先生はじめお世話になった皆様、本当にありがとうございました。


     川口教室 上田哲也



初めて合宿に参加して

 八極拳を始めて半年以上が経ちますが、覚えも悪くなかなか形にならず、同門の方とも特定の方以外には解け込めておらず、不安と心細さをいだいての合宿の幕開けとなりました。
 しかし、行きの電車の中からすでに楽しくおしゃべりができ、ひとまずほっとしました。

 合宿所の環境はすばらしかったですが。普段見慣れない、間近にそびえる山、真っ青な空と入道雲、澄んだ空気、おいしい水、静けさ。アスファルトの上を巻き上がる砂塵と照り返し、満員の通勤電車、冷房漬けの仕事場に一日中同じ姿勢で座る、それが私の東京での日常…。今、山の中に八極拳の合宿に来ている…。環境の良さが、さらにやる気を出させてくれました。

 合宿での課題、単打。覚えが悪いため、まだ小架も最後の方は不安な位でして、案の定、大変くろうしました。何度も繰り返し丁寧に教えて頂いているのにその通りにできないことがもどかしかったです、しかしそれでも、やる気だけはあって、新しい套路を習える喜びを感じながら日々練習しました。
 単打は、小架とはまた違った趣がありました。小架も単打も打つところは打って、きちんとできるようになりたいと、改めて思いました。

 合宿でひとつ自分なりに学んだことがあります。私は覚えが悪いです。それは事実なのですが、心の中で(私は覚えられない。できない。)と思いながら練習するよりも、(絶対にできる。できるようになる。)と思いながら練習した方が良いのではないか、ということです、やる気や精神面が大きく影響する、と感じました。

 夜は諸先輩方が買い出しに行って下さり、酒宴がありましたね。この場でお酒の力もあり、普段あいさつしかしたことのなかった方ともお話しすることができ、元来おしゃべりな私としては大変うれしかったです。手前みそながら、夜は楽しいお酒、朝は早くから武術の稽古で、めりはりがあって楽しくてためになる合宿だったのではないかと、ずうずうしくも思わせて頂いてしまっております。
 かけがえのない練習や宴の思い出ができ、皆様とたくさんお話もでき、合宿に参加して本当に良かったと思っております。


本部教室 小沢美奈子


●広い体育館なので、大人数でも大きく伸び伸び練習できます。


2002年夏合宿レポート

 毎年恒例の開門拳社夏合宿を今年は八ヶ岳で開催されました。蒸し暑い東京と比べると、八ヶ岳は爽やかな高原の空気が涼しかったです。今までの合宿でおそらく一番快適だったのではないでしょうか。食事も指導員が中心となってやった鉄板焼きやうな丼、イクラ丼等、皆おいしく頂けました。

 さて稽古の方ですが、初日は開門八式や小架を行いました。小架は普段の教室では時間がなくて出来ない長時間かけてゆっくり動く方法で通しましので、曖昧になっている動作が見えるようになりためになりました。45分間の小架はさすがに疲れましたが。

 2日目からは套路学習が開始されました。私は四郎寛を学習しました。本来ならば、私は他の人より長く四郎寛を学習しているので皆さんの套路学習のお手伝いをしないといけなかったのですが、如何せん未熟なもので、気が付いたらただの一学習者となっておりました。それにしても四郎寛は難しい套路です。歩法を何度も何度も注意され頭が混乱してしまいました。自分では気を付けているつもりなのですが、どうもまったくなってないようです。

 3日目から六合花槍を習い始めました。私が始めて六合花槍を習ったのはちょうど去年の合宿です。その時は何とか套路を全部覚えたというレベルでしたが、5月の呉連枝老師の花槍講習会を挟み、そして今回の合宿といういいタイミングで復習できたように思います。この日は花槍の他に2m半の棒を使って六合大槍の套路も学習しました。大槍の套路は1〜6路までありそれを全て教わりました。六合大槍の套路はひとつひとつが六大開拳のように短いものですがなにせ、棒自体が重いものなのでひとつの套路をやるだけでも結構疲れました。まだ覚えられなかったところが多々あったので教室で復習していきたいともいます。一通り六合大槍が終了した後は、そのまま大槍を持って劈干子をペアになって行いました。私はこの劈干子がどうも苦手です。肩と腕に力が入ってしまい棒を胯で回せません。一人で劈干子を練習する方法ってないのでしょうか?

 最終日はこれまで行ってきた練習のまとめとして、四郎寛と六合花槍を行いました。套路を覚えていなかった方々も最終日には覚えたようで皆いっしょに気持ちよく終えることが出来ました。

 今回はこれまで覚えた套路の復習がメインとなったため、覚えることよりも見直すことが多かった合宿となりました。合宿中で指摘されたことや、教わったことは一朝一夕で身に付くようなものではありませんので、時間を掛けて身に付けていきたいと思います。

本部教室 山崎義之


●散手炮対練


 四朗寛の講習会に引き続き初参加でした。

 毎年恒例らしい初日の基本功が4日間の練習の中で一番きつかったです。
 それでも去年の半分の量しかしていないらしく正直ビビリました・・・・、
 去年参加してたら脱落してたかも・・・と。
 冲拳、(とう)掌、降龍・・・・と段々力が出なくなっていき呼吸が苦しくなっていって体がどんどん重く感じられ、技が変わるときや転身の時に止まるとどっと疲れが出てきて目の前がくらくらしてきて腕を上げるのも辛い・・・・。

 一旦はホントに休んでようかと思ったのですが、ここで脱落するのはいやだと思いとりあえず「端に着くまで頑張ろう。」「一つの技が終わるまで頑張ろう。」と言う感じでその技だけに意識を集中して動いたら不思議とそんなに辛くなくなり、普段の練習でも一番動きが大きくてキツくなる圏抱掌のときも思い切って腕の力を抜いて振り回してみて辛くなかったので普段は体全体に力が入りすぎてたからあんなに辛いのだと実感しました。

 他で気づいたのは呼吸を整えるといいという事です。
 息を深く吸って、打つときに吐くようにしたら同じく辛くなくなりました。
 マラソンとかの時も呼吸を整えると楽なのでそれと一緒なのでしょうか?

 私は単打チームでずーっと単打の練習をしていたのですが。
 面白かったのは対錬とミット(?)を使って技の用法を練習するところでした。
 実際にどういう状況で使うかイメージが掴めなかったものが多少なりとも掴めた気がします。
 用法がわからないと套路の時も動きが曖昧になりがちだし、人を相手にすると自分がどれだけ安定してないかとか「打つ形」をしてるだけで「打ってない」か「蹴る形」をしているだけで「蹴ってない」ってこういう事なのかと納得。
 止まりながらですが、何とか覚えることも出来ましたし。
 ただ、途中で小架二路が入ったのでそれで記憶が吹っ飛んだりもしましたが・・・・。

 感覚はやってみないと養えないものなのでこれからの課題の一つになると思います。
 それ以上に目下の課題が、推手などのときに力に頼らず胯を使う事、胯を使っているかに気をつけて柔らかい動きが出来るようになる事、自分の体の動きに神経を集中させる事です。

 座学で先生が仰られてましたが、習うからにはきちんと使えるように(形ばかりにならないように)初心に戻って基本からもう一度復習と普段からの練習を心がけようと思いました。

本部教室 佐藤宏子


●大勢で一緒に練習するのも気分が変わってまた楽しいものです。


 2002開門拳社の夏合宿は、山梨県大泉村にある八ヶ岳スポーツセンターで行われました。
 小淵沢に到着したのはお昼時、目的地の八ヶ岳スポーツセンターに到着して、各自で昼食をとり、早速、隣接する体育館で開門八式、対練、小架一路を行いました。体育館はいつも使っている教室の倍以上の広さがあり、普段は25mしか泳がないのに一気に50m泳いだ感じです。
 小架一路は架式を低くして、練りこむように行うのですが、誰一人として脱落しません。自分一人でやっていたら、きっと短時間で終了するか、高い架式に気づかずに終わっていたと思います。

 夕食後、中国語の座学で舌を滑らかにして、懇親会に突入、合宿の学習テーマは四郎寛と宣言したのですが、アルコール、疲労物質と共に流れていくのを感じました。ああ、一体どうなるのだろうか。

 合宿二日目は朝食前に内功五行法の実習に参加して、歩法、六大開と順調にスタート。新たに散手炮という徒手対練を学びました。個々の動作はお馴染みなのに、連続するとぎこちない。やはり、普段からの練習不足か。

 午後は散手炮の復習、六肘頭と四郎寛を行いました。小架一路を初めて身体を通した時の感覚は「前後不覚」、単打は「前後左右不覚」…四郎寛はまさに「前後左右上下不覚」状態。「前だっけ?後ろだっけ?右手だっけ?」と頭の中がぐちゃぐちゃになりながら、練習しているうちに夜になりました。
 夕食後の中国語座学では八極拳語彙も学びました。

 三日目の朝、内功五行法の効能を感じ始めます。朝食がおいしい、おいしい。午前中は六合花槍に初挑戦しました。行者棒の講習会を含めると武器は今回で二回目。しかし、練習中、套路で思うように動けず、午後は断念、単打コースに編入することに…。槍を持って三先相照を確認したはずなのに徒手で途端に崩れてしまう。そして、何度も何度も「托槍式」。
 この日はU指導員の部屋で1時過ぎまで飲酒、歓談…。

 いよいよ合宿も最終日。一人で単打を通せるように少人数で表演。さらに套路の中から動作難易度の高いものを抜き出して、皆で反復練習。リクエストがあったので小架二路も続けて練習しました。
 今回は遠方からの参加者と同室だったので部屋の中での会話がとても弾んでいました。站椿や独自に工夫している練習法など就寝前の話題は尽きません。そして何より、八ヶ岳の空気や水(湧き水なんです!)を満喫し、練習後に飲んだ「食堂の麦茶」のおいしかったこと。夜は東京では考えられないほど涼しく、ぐっすり眠れました。
 来年も八ヶ岳に決定したようなので是非、参加したいと思います。

土曜教室 西村寛信


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