2003年夏合宿レポート

 2003年8月12〜15日、今年も昨年に引き続き、八ヶ岳を望む「八ヶ岳スポーツセンター」にて開門拳社の夏合宿を行いました。
←部屋の窓から見える富士山。拡大画像はこちら

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壁紙を作ってみました。
(800×600・JPG)
もやの高原
空と入道雲
緑と木陰
うな丼
アイコンスペース付
雨が降ると一気にモヤがかかります。絵はがきのような風景です。 電線には早くも赤とんぼ。体育館内にも虫とは思えないほど大きなトンボが入ってきました。(オニヤンマ?)

日本を縦断した台風10号の影響で、行きの行程は以下のように変更されました。
当初の予定:新宿→(あずさで90分)→小淵沢→(車で15分)→八ヶ岳スポーツセンター(全行程150分ほど)
変更後:新宿→(中央線で15分)→東京駅→(長野新幹線(デッキ乗)で90分)→佐久平→(JR路線一高い所を走る2両編成の高原列車・小海線でもやにつつまれた広葉樹林を120分)→小淵沢→(車で15分)→八ヶ岳スポーツセンター(全行程・乗り換え含め300分ほど)
新宿駅であずさ完全運休を知ったときは、やや風が強くたまに雨が降りかかる程度でした。代替え案として高速バスも考えましたが、10時現在、振替客が多く満席ばかりで、乗れる便は午後3時発…ということで却下されました。
上記長野新幹線利用の迂回コース移動中も、予想していたほどの「豪雨」「強風」には会いませんでした。小海線に乗っている間に見かけた千曲川はさすがに茶色の濁流と化していました。
一時は到着が夕方になるか、または本日中に到達できないかと思われましたが…。車チームも高速道路で特に足止めをくらうこともなく無事到着。経路途中の八王子から乗車のチームもがんばって到着。なんとかなるものですね。


 合宿、心に不安と期待を胸に躍らせながらその日を遂に迎える事になった。
 八月九日、不運にも関東地方に台風が直撃した日、夏合宿は幕をあけた。特急あずさが台風の影響で運行中止になるというアクシデントが起こったが、服部先生の臨機応変な対応のおかげで宿舎に辿り着いた。
 一日目の練習は「対練」と今回のテーマである「通臂長拳」を中心に行った。対練は普段顔をあわせる事の無い色々な教室の人と練習でき、勉強になる事が多かった。通臂長拳は二年前の合宿で練習し、套路の流れだけある程度は憶えていたので今回は内容を追及することを目標としていた。しかしゆったりと動き、低い架式をとる通臂長拳はかなり辛く、どうしても肩に余分な力が入り。架式の崩れを注意することに必死で内容を深く追求することはほとんど出来なかった。

 夜は座学が行なわれ「六大開」「八打招」を中心に学んだ。六大開はいままでに多少学んだ事はあったが八打招は初めて学ぶものだったので非常に好奇心を掻き立てられた。実際に学び、頭ではそれらの理論の輪郭だけは大体理解できるものの、それを体現することの難しさも知った。その後、合宿恒例の宴会が行われた。面白い話やためになる話を聞くことができ、楽しい時間を過ごすことが出来た。

 二日目、朝寝坊と言う失態により早朝から行われた内行五行法に参加できず、大変残念な思いをした。
 練習は午前中、全体で通臂長拳を中心に行った。時間をじっくりかけて用法まで説明があり非常に分かりやすく勉強になった。午後は「限定自由散手」という、日本の相撲のルールに似た練習をした。楽しい練習で新鮮な練習であったが、自分の下盤がいかに貧弱でバランスが悪いかを思い知った。
 その後、グループに分かれて「四郎寛」という套路の練習を行った。それにより自分がいかに外形ばかりにとらわれて套路の中身がなく、考えが薄い練習しかできていなかったか分かった。さらにその中で「小架五路」も教わる事になった。小架五路は四郎寛の為の套路といわれる物で自分は初めて見る套路だった。その身法はやはり四郎寛に近い身法があり新たな練習課題となった。

 二日目も夜には座学を行った。
 二日目は「十大剄別」と「十大形意」、今まで聞いたことの無い理論だった。これもまた大体の理論の内容は把握する事が出来たが前日のものと同じく正しく体現するのは難しいと思った。

 三日目、念願の早朝内行五行法に参加し、気持ちの良い朝を迎える事が出来た。
 三日目の練習も軽く通臂長拳を練習後、グループ分けをして先日教わった小架五路や四郎寛の練習と用法を深く研究した。小架五路の流れを憶えつつその用法と内容を深く研究し、大変勉強になった。三日目の午後は四郎寛などの午前と同じような課題の後、「行劈拳」や「六合花槍」も触れることができた。特に行劈拳は非常に短い套路であったが身法の難しさには苦戦、特に膝の使い方は大変だった。自分の膝の硬さを痛感させられた。
 三日目、最後の夜は宴会のみ、自己紹介なども交えつつ楽しい夜を過ごす事が出来た。

 最終日、早朝の内行五行法の練習は無く、二日目、寝坊した事を後悔した。最終日の練習は午前のみ、今までの復習などを中心にとり行われた。それまでの三日間注意された部分を意識し、総復習という意味合いを持って練習を受けた。

 あっという間の四日間、楽しく充実した日々を送る事が出来た。もちろん急激に実力が上がったわけではないが八極拳の事をたくさん考える時間が持てて良かったと思う。自分の現在の課題を解決するヒントを得るために参加した合宿だったがそれ以上に学ぶ事が多く、理論など一人でやる練習にも役に立つことや参考になることが多かった。新しい套路も学び、満足する内容だった。自分を見つめなおす機会ともなった。

 最後に、物覚えが悪く理解力に乏しい自分を根気よく教えていただいた服部先生や皆様に深く感謝いたします。

横浜教室 高久慎司


●広い体育館でのびのびと基本功。



●小架一路の練習。



 去る8月9日から12日までの4日間、夏合宿に初参加させて頂きました。
 去年入門してすぐに夏合宿はあったのですが、練習量が普段より桁違いに多いというお話を聞いて「今の僕じゃダメだ」と思い、参加を断念していました。あれから一年、今年の僕の目標は「夏合宿に参加して、生きて還る事」だったりします。その目標は何とか達成され、胸をなで下ろすと同時に、個人的にはそれ以上に実りの多い、楽しい合宿となりました。

 出発日の朝テレビを見ていると「台風10号の影響で、中央線快速が運休」とのニュース。イヤ〜な予感がしたので、少し早めに家を出て新宿駅で話を聞くと、少なくとも午前中は全く動かないとの事で、まさに波乱含みの幕開けでした。先生の判断で、復旧を待たずに別ルートをとる事になり、中央線、長野新幹線、小海線の、乗り継ぎ行程と相成りましたが、後から話を聞くと、中央線快速は結局、終日動かなかったそうで、結果的に最も早く到着できるルートだった様です。また大きな声じゃ言えませんが、小海線の鈍行では、思いのほか美しい景色を堪能できて、ちょっとラッキーでした。

 自動車組の皆さんにも助けて頂き、午後三時頃には小淵沢の合宿所に到着しましたので、初日から練習を行う事ができました。
 今回の合宿のメインテーマは「通臂長拳」との事でしたが、当然僕には詳しい意味は解らず、とにかく服部先生や指導員の先生方の動きを真似する事ばかり考えていました。やがて練習の中から、八極拳独特の劈掛の套路を練習していること、堅固な下半身と緩んだ上半身との使い分けや、素早く柔らかい歩法の訓練になる事などが、徐々に解ってきました。

 ともかく入門以来、あれだけ仆歩ばかりしていたのは初めてです。後半になると、情けない事に股関節からゴリゴリ音がします。でも、深い仆歩はカッコイイなとか、両手連続の劈の動作はカッコイイなあとか、ひたすら憧れだけで、動かない体を動かした気になっていた感じです。ですが、決定的だったのは、酒宴の席で服部先生が仰った「劈掛は八極のベストパートナーです、八極拳が陥り易い間違いを正してくれます」というお話でした。単にカッコイイ、から、ぜひ覚えなければ、に変わった一言でした。もちろん数日で、劈掛の套路などできる様になるはずもなく、何とか頭に入ったのは順序だけという状態ですが、今後の練習でも、ぜひ真剣に取り組みたい套路です。やっぱりカッコイイですし。

 また、練習中に改めて思い知らされたのが、放鬆の難しさでした。一言に力を抜くと言いますが、力を抜こうとしたら体軸ごと振られていたり、歩法に気を遣うと肩がガチガチになっていたりと、とにかく両立が困難です。この辺りは、低い姿勢と膝や胯の柔軟性を同時に要求される跟提歩を思い出して、少し寒気がしました。なにしろ僕は、跟提歩でも半年以上悩み続けています。いずれにしても、いつかできる様になると信じて、練習するしかないですね。

 噂には聞いていましたが、八ヶ岳の合宿所は、朝夕とても涼しく、食事もおいしくて過ごしやすい所でした。座学の後の飲み会も、連日連夜ためになるお話から○○な話題まで、日中の練習に負けず劣らず、充実していました。最終日など、笑い過ぎてお腹の筋肉がどうかなってしまうと思いました。あれだけの筋肉痛で、あの話題はちょっと拷問だと思います。また、他教室の皆さんとも色々なお話ができて、本当に楽しかったです。

 最後に、初心者を暖かく迎えて下さった諸先輩方、できない尽くしを見放さず、辛抱強くご指導くださった指導員の皆様、そして終始、参加者全員の向上と安全とに心を砕いて下さった服部先生に、心からお礼を申し上げます。おかげさまで、初合宿を無事乗り越える事ができました。
 来年も是非、参加してみたいです。

本部教室 高須俊郎


●小架一路「跪膝」



●套路練習。





●合宿所全体図。立地は別荘地と町の中間のあたりです。


 今年2003年も夏恒例の合宿を山梨八ヶ岳にて行いました。去年まで決まった合宿場所がなかった為、毎年あちらこちらでの合宿を行ってきましたが、去年の山梨県八ヶ岳で行った合宿は環境も宿舎も最適だったので、この場所が開門拳社合宿場になりそうです。

 今回の合宿でのテーマは「劈掛拳」でした。体の柔軟性の目的もそうですが、呉氏開門八極拳を学ぶ上で必ず必要となるもので、避けては通れないものだと改めて合宿で確認が出来ました。
 自分自身「劈掛拳」は苦手で、苦しいものではありますが、最も自分に欠けている物を補うためと、より強くなるためには絶対必要なものでした。

 以前から套路は知ってはいましたが、今回の合宿ではより細かく、より大きく体を動かし、より柔軟性を求める練習をした結果、今までは苦手という理由からここまで考えて練習してこなかったということに気がつきました。
 今まで、八極拳は套路一つ一つの意味を考えながら練習してきていたのに、「劈掛拳」ではこのようにしていないというのは本当に反省する点でした。

 改めて先生から「劈掛拳」の細かな要点を学ぶことで、どこかしら新鮮なものがあり、また辛いけど楽しく、自分の足りないものを再確認することが出来ました。これは大きな勉強でした。最終日に行った定歩拳では合宿の間「劈掛拳」を練習していただけあり、肩の力が抜け、気持ち良く感じました。
 また、このような感覚をもてたのも久しぶりでした。一度このような経験をするとまた練習したくなるのが武術の醍醐味だと思います。

 今回の合宿でもう一つ大きな勉強だったのは、仲間同士でのディスカッションでした。それは「劈掛拳」以外に班分けをして練習しているときでした。
 四郎寛の部分練習として、四郎寛の動作が含まれている小架五路を学んだ時、仲間同士でここはこうしたら良いのか、ここはどのようになっているのかなどを研究しあい、一度答えを出してから先生に質問するといったことでした。
 先生からの答えとは違う答えばかり出していたかもしれませんが、そこでまた仲間同士で考え、研究し、練習していく重要性、自分自身で気が付き身に付いて行く、このことによりレベルが上がっていく楽しさを改めて学ぶこととなりました。
 ただ先生から言われたことを練習し、一人で考えて勉強していくといったことだけではなく、仲間同士だからこそお互いに切磋琢磨し、研究することが出来ると思います。

 合宿では実技だけでなく毎年恒例である座学もありました。
 今回の座学も、より強くなりたい自分にとっては大きな勉強になりました。普段の練習でも間々に先生が教えて頂いたことではありますが、改めてこの様に座学で勉強してみると、より意味合い的なことを考えることが出来ました。この座学で学んだことを考えて練習していくのは難しいとは思いますが、またそこが楽しく、練習できるものではないかと思います。

 いままでの合宿にはすべて参加させて頂いていますが、今回の合宿はいままでの合宿以上に得るものが多い、内容の濃い合宿になったと思います。すべてのことに言えるかもしれませんが、自分自身の心がけ次第であり、合宿の意味を考えて参加することに自分の向上があると改めて思いました。本当に良い、また楽しい合宿でした。

最後に服部先生、森指導員、御指導ありがとうございました。

本部指導員 上田一成



●床の円を使った自由散手の練習。


2003夏合宿 

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