|  今回の旅のメインテーマは八極拳国際訓練センターで行われている”訓練”でした。私が孟村を訪れたのは2回目になり、前回の風景などの懐かしさと新しく出来た訓練施設の新鮮さの入り混じった大変興味のある旅でした。
 2007・12・28
  昼過ぎに成田空港に集合し、北京へ向かいました。少々飛行機が遅れたものの19:00ごろ北京空港に到着し、大阪から来られた周佐先生、渡邉先生、藤淵さんと合流しました。そしてバスでホテルへ向かいチェックイン後、近くの店で夕食を摂りました。
 2007・12・29
  いよいよ孟村に向けて出発する日ですが、昼の出発まで少し時間があるので周佐先生に天安門を案内していただきました。昼前にチェックアウトしバス、汽車を乗り継ぎ孟村へ向かいました。特に私は汽車に乗るのは初めてで、以前からとにかく汽車まで走る!走る!と聞いておりましたが…。やはりとっても走りました。この日ここで大部分の体力を使ったかもしれません。  そして夕方ついに孟村に到着。長閑な村に忽然と姿を現した”八極拳国際訓練中心”、驚きのかぎりでした。バスを降りると呉連枝老師とご家族、楊傑老師をはじめとする老師の方々、また早くに到着されていた服部先生とお会いできました。この日は夕食後、移動で疲れていたせいか早めに就寝しました。 2007・12・30
  朝8:00より朝食を摂り、9:00から練習。体育館へ向かうとすでに楊傑老師と合宿所の練習生達がスタンバイOKといった感じで、楊傑老師の気合いの入った掛け声と共に今回の地獄のような訓練の火蓋が切って落とされました。
 簡潔にメニューをいいますと、・ランニング→ダッシュ→片足とび→うさぎ跳び(これが一番きつかった)→ストレッチ→長拳基本功→旋風脚など空中技。
 ここまでで大体1時間強。状況に合わせ組み替えて行われているようでした。
 このあと、基本功、小架一路をつめて練習し午前の部が終了。もう足の筋肉がビックリしていました。
  
                    昼食を摂り、14:00から午後の練習開始。楊傑老師の号令と共にまさか、ま、また走り出すではありませんか!!もちろん上記に記載したメニューからでした。それから1時間ぐらい過ぎる頃、腰が痛みを発し足の筋肉は悲鳴を上げていました。小架一路と単打を練習しましたが、套路を打つ際、太腿に力が入らなく架式を落とすことが出来なくなっていました。
  疲れた体に夕食の羊のしゃぶしゃぶは格別でした。そしてその夜、服部先生の、妻子のある私に対して、中国の赤ちゃんのいる温かい家庭を見せてあげたいとのご好意で、お恐れ多いことですが、呉連枝老師のご自宅のマンションに、泊まらせていただくこととなりました。
 伺ってみますと呉連枝老師のマンションはとても広く快適で、呉連枝老師ご夫妻と次女の彦青さん、またちょうど一ヶ月前出産され帰られていた三女の彦静さんとお子様、また旦那さんの馬老師も居られ、とてもにぎやかでした。
 2007・12・31
  
                          朝、訓練センターに向かう前に呉連枝老師夫妻、服部先生とご一緒に「羊湯」を食べました。これがとても美味しくて、また孟村での私の好きな食べ物が一つ増えました。そして9:00より練習が始まり、午前中の前半は訓練メニュー、後半は小架一〜四路を学習しました。
 昼食を食べた後、特殊なバスで鉄獅子を観光しました。そして呉会清先生と先代のお墓、そこから少し離れ呉秀峰先生のお墓にお参りし、夕方に訓練センターに帰ってきました。
  夜は今回の訪孟の一大イベントである、周佐先生と渡邊先生の拝師式でした。孟村での正式な拝師式を見ることができ、非常に貴重な体験でした。 2008・1・1
  朝9:00より練習開始。今日は訓練センターメニューを消化した後、小架一路を一人ずつ表演し楊傑老師に改善すべき箇所を指摘していただきました。楊傑老師は良い所と欠けている所を見分ける能力に優れておられ、私も観ていただき新たに目標が出来ました。
 昼食は餃子を食べました。皆で包みましたが、その量ざっと数えて7〜800個!!
      とても美味しくて自分が食べた数を忘れる程でした。
  午後の練習は、全中国散打チャンピオンにも成られたこともある李宝貴教練に散打の基礎を教えていただきました。散打における突き蹴りのコンビネーションや受け身の練習、俊敏さと体力が要求されるメニューでした。 特に興味が有ったのは 九宮
  ・七星  の練習でした。それは自由な組み手形式ではなく、決められた套路であって、明らかに多人数相手を想定してきちんと考えられたものでした。 夕食は楊国明老師のご招待で、豪華なレストランで牛のしゃぶしゃぶを頂きました。
 夜は呉連枝老師のマンションに帰りました。そして三女の彦静さんの赤ちゃんを抱かせていただきました。まだ首がすわっておらずガラスのように華奢でしたが、力強く生きているエネルギーを感じました。とても可愛かったです。
 2008・1・2
  今日は孟村を出発する日。訓練センターに着き、お世話になった呉連枝老師、大偉老師と奥様方をはじめ、老師の方々と挨拶をし9:30に滄州へ向け孟村を後にしました。滄州から北京まで高速バスに乗り継ぎ、タクシーで王府井の近くの大万酒店に2:00頃到着。落ち着いた後、皆で王府井を散歩しました。夕食は北京ダックを食べました。北京ダックはとても美味しかったのですが、 まるで虫が苦手な私が来ることが判っていたかのように、料理で何と!大量の蠍が出てきました。結局… 食べました。
 屋台街を散歩し、ホテルで改めて飲み直しました。
 2008・1・3
  朝9:30、周佐先生のガイドで万里の長城へ出発。電車とバスを乗り継ぎ昼に到着。とても寒かったのですが思っていたより観光客は多く、小さな子供まで長城を登っていました。観光客が入れる一番高い所で標高800m程あり、そこまで行くと空気はとても澄んでいて眺めも素晴らしかったです。私はこの日は朝から少し調子が悪く、長城に登るのを止めようと思ったのですが、やはり登って一番高い所に着いた時の達成感は少々無理をしても来て良かったと思えました。帰りはバスを乗り継ぎ、ホテルに着きました。
 2008・1・4
  帰国の日。10:30にホテルをチェックアウトしタクシーで北京空港まで行きました。昼過ぎに飛行機に乗り、6:00に成田空港に到着。 
 最後に  今回、呉氏開門八極拳の強さの理由を垣間見たと同時に私はまだまだ努力が足りないことを実感しました。これからの練習の糧にしていきたいと思います。また、旅のコーディネートをしていただいた周佐先生と服部先生、旅をご一緒した渡邉先生と藤淵さんや開門拳社の仲間、そして呉連枝老師を筆頭とする、孟村で歓迎した下さった方々のおかげで、楽しく快適に過ごすことが出来ました。皆様に改めて感謝したいと思います。ありがとうございました。
 
 
 本部教室指導員 須原 和彦 |